五個荘が生んだ偉人たち

東近江市五個荘出身の歴史上の人物・著名人を紹介します。

五個荘・近江商人とは

五個荘は近江商人(三方よし:売り手よし・買い手よし・世間よし)の発祥地として知られ、独自の商道徳や文化が根付いてきた場所です。

そんな五個荘が、飛躍的な成功を収めたビジネスマンや文人を多く輩出しているのは、この土地に近江商人を由来とする「真面目さ」「質素倹約」「たゆまぬ努力」を良しとする風土があったからこそ。

このページでは、五個荘ゆかりの4名の偉人の足跡を振り返りながら、この町に脈々と受け継がれる文化や空気感をご紹介します。

五個荘出身の著名人

塚本 幸一(ワコール創業者)

戦争の過酷な経験から生還した塚本幸一は、「生かされている人生を世のため人のために尽くそう」と誓い、ワコール(旧:和江商事)を創業しました。
「女性が美しくいられる社会こそ平和な社会」という信念のもと、和装から洋装への時代の変化を捉え、女性用インナーウェアのトップブランドへと成長させました。

その躍進を支えたのは、幼少期から身近にあった近江商人の精神と、「相互信頼」を重んじる経営です。

お客様や働く仲間との信頼を第一に考え、真摯にものづくりに向き合う姿勢には、五個荘の地に息づく実直な風土がよく表れています。

外村 繁(小説家)

五個荘の近江商人の家に生まれた外村繁は、東京帝国大学在学中に『檸檬』で有名な梶井基次郎らと共に同人誌『青空』を創刊しました。

大学卒業後は家業を継ぐものの、後に弟に家業を譲って上京し、本格的に小説執筆を開始。
実家の近江商人の世界を描いた代表作『草筏』は、1935年の「第1回芥川賞」候補に選ばれるなど高い評価を受け、戦後も数々の著名な文学賞(野間文芸賞や読売文学賞など)を受賞した日本文学を代表する文人の一人です。

誇張や自己アピールに走らず、自らのルーツや物事の本質をどこまでも愚直・丁寧に紡ぎ出す姿勢には、五個荘の商家で育まれた「浮つかない真面目さ」と「探求心」が深く息づいています。

彼が生まれ育った生家(外村繁邸)は現在も保存されており、五個荘を訪れると実際にその邸宅や資料館を見学することができます。

辻 亮一(小説家)

満州での壮絶な抑留体験を描いた『異邦人』で第23回芥川賞を受賞。
時代の波に翻弄されながらも、人間や信仰に向き合い続けた誠実で芯の強い生き方には、五個荘の人々に通じる「精神的なタフさと実直さ」が表れています。

中江 準五郎(実業家)

戦前に朝鮮半島や中国大陸で20数店舗を展開し「百貨店王」と呼ばれた三中井一族の末弟であり、まさに五個荘の近江商人精神を体現する人物です。

彼が暮らした豪華な屋敷(中江準五郎邸)は現在も公開されており、五個荘を訪れると実際にその邸宅や庭園を見学することができます。

五個荘の魅力

ここまでご紹介した偉人たちに共通しているのは、華やかな実績の裏にある「根の真面目さ」「質素堅実」といった気質です。

こうした近江商人由来の精神は、決して過去のものではありません。
時代を超えた今も、五個荘の街並みやここに暮らす人々の気質として脈々と受け継がれています。

都会のような派手さやにぎやかさはありませんが、お互いを思いやり、静かで落ち着いた時間を大切にする雰囲気が街全体に広がっています。
だからこそ、周りを気にせず家族でゆっくり穏やかに過ごしたい人にとって、五個荘はとても安心して暮らせる場所です。

歴史と真面目な風土に守られたこの街で、穏やかで心地よい暮らしを始めてみませんか。